最近、サポートしていたがん患者の話。
3部作の最後。
Yさん:男性58才、ストレート、妻子あり
失礼な表現かもしれないが、
年収、勤務先、お子さんの大学、
どれも普通、平均的な日本家庭の男性です。
■2020年11月中旬
夫が5度目の入院。
コロナ禍なのでこのまま長期入院。
私は妻を励ましに、会いに行った。
憔悴しきった表情で妻は話し始めた。
「結局、私の人生が間違っていた。
時間を持て余して、ワイドショーばかり。
働こうと思えば働けた。
子供の世話とか愛情とか、
103万円(配偶者控除)とか、
サークルとか、
それが言い訳なのもわかっていた」
「だからお金がない。
子供が小さい時から、ずっとずっと。
習い事も我慢させた。
奨学金で大学に行かせたから、
今は毎月3万円以上返してる。
なのに『家に5万円入れる』って。
私、、、断れなかった。
足りないんだもん」
「妹に言われた。
『いい年して、がん保険も入ってないのか』
って。
私がパートしていれば、
がん保険くらい入れた。
結局、みんな私が悪い。
私、何してきたの?」
■2020年12月上旬
Yさん死去。
■2021年1月下旬
Yさん妻が気になって、会いに行った。
国の補助(中高齢寡婦加算)とパート、
息子のくれる5万円に頼る生活。
家電など、急な出費は息子が支払。
息子は24才、
多分このまま母の存命の限り、
世話を強いられるだろう。
趣味もできず、家や車を買うこともできず。
Yさん妻は専業主婦、
遅かれ早かれ、息子は親の犠牲になる運命。
LGBTは特に押し付けられやすい。
これを読んでくださるあなた、
あなたの親は大丈夫ですか?