ゲイのがん治療① ~がんの実情~
今回は『がんの実情』を私の解説(素人の見解)付きで。
ゲイに限らず、ストレートも共通の内容です。
次回は『病院での実例』『お金の問題』、全3回で書きます。
患者:Nさん:38歳ゲイ、末期がん(原発巣:大腸)。
35歳で会社の健康診断で発見、再検査でがんと告知。
同性パートナー・Tさん(27歳)と同棲。
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〜1つ目の病院:がんセンター〜
「やっと自分に合う抗がん剤が見つかった頃、主治医が退職した。
次は自分よりも若いイケメン医者、最初はラッキーって、、、
でも馬が合わないって言うか。。。
せっかく見つかった、自分に合う抗がん剤を急に変えたり、
事前の説明と違う治療したり。
後でわかったのがこの医者、3年間の研修で来てるだけだって。」
どの抗がん剤が合う(効果、副作用)かはロシアンルーレット。
データを元に選べるようになってきたが、結局は実際に試して判断する。
自分に合う抗がん剤を見つけるのに半年以上もザラ。
他の病院から、都内はじめ有名病院に勉強として
若い医師が送り込まれることは、よくある。
『経験浅い若い医師だからダメ』な訳ないですが、今回は、、、
「次の抗がん剤は副作用が強くて、でも我慢して飲んでた。
口内炎は常に4つ、5つ。水も飲めない。
朝調子よくても、急に倦怠感や血圧下がって動けなくなったり。
ある日看護師が、コッソリ言ってくれたんです。
『こんな治療したら、死んじゃいます。病院変えた方が良いです』」
抗がん剤の副作用と言うと脱毛が有名ですが、
口内炎、乾燥肌、嘔吐、下血、味覚障害、浮腫(腫れ)、、、。
乾燥肌と言っても『痒くて眠れない』『掻きむしって出血、
カサブタが出来ても、肉を掻きむしっても、また掻いての繰り返し』
なんてレベルも珍しくない。
抗がん剤の副作用は、驚くほど減ってます。
分子標的薬、免疫療法など、
副作用が少ない(と言われている)薬も増えたし、
ゲノム診療(遺伝子治療)による効果的な抗がん剤選びも、
徐々に進んでいます。
〜2つ目の病院:大学病院〜
「やっと紹介状もらってね、大学病院に転院したんです。
ここはここで標準治療だけ、徹底したマニュアル対応でした。
前に試して効かなかった抗がん剤を、また投与って感じ。
効きもしないのに、副作用で苦しんで数ヶ月。
病状は悪化して、余命1年もたないって。」
がん治療の中核をなすように、国や県で『拠点病院』がある。
ここに行けば、日本中で地域の医療格差なく、
どこでも高度な治療を受けられる。
ここでの治療が『標準治療』、放射線や手術、抗がん剤の
成果に応じて、治療方法が決まっています。
この大学病院は、、、残念ながらよくある話。
「どうせ末期がんだから」と、医療裁判も難しい。
〜3つ目の病院:市内の中堅病院〜
『どうせ1年なら』と、市内の病院への転院を頼んだんです。
Tにも負担掛けたくないし。
5年後生存率が0だからですかね? 主治医は即OKって。
2度めの転院。この先生が親身な人で、今の主治医です。
チーム医療で、病院全体で治療してくれる感じなんです。
おかげでもう、余命とか言われなくなりました。生き返ったんです!」
『有名大学病院、政治家や芸能人が通う病院なら安心』
あなたも考えていませんか?
今は病院名ブランド、全然、全く、微塵も価値なーし!
『病院内の力関係重視=患者軽視』
『偏った製薬会社のみ納品』
『生存率の高い患者しか受け入れない』…
『古い治療方針』
・・・あぁ、病院名をぶっちゃけたい(笑
今は国策も地域医療にシフトしているので、
小さな病院に熱心な良い医師がいたり、
『違う診療科との連絡が紹介状1枚』
なんて縦割りではなく、ちゃんとチーム医療していたり。
肝心なのは病院名ではなく、医師=人です。
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驚くかもしれませんが、こんなのは、極めてよくある話。
今回はストレート/ゲイ、関係ないです。
次回↓は『病院での実例』。深刻です!
https://lgbts-lifeplan.hatenablog.com/entry/2020/04/22/132723