西武池袋ストは同情すべき? 〜問われる日本の働き方〜
私、革靴は小さめを買います。
これを教えてくれたのが、西武池袋・靴売り場の老スタッフさん。
足の形を見て触って、奥から1足だけ持ってきて、
「この靴、最初の1週間はキツくて痛いと思います。
その後、身体の一部のようになりますよ」
その感動は、今も忘れられません。
そんな西武池袋ストライキのニュース。
都内に何十軒もあるデパートの中で、西武池袋は名門の1つ。
まず大前提。
ストライキは従業員の権利であり、正しいことです。
従順な日本人が約60年ぶりに行動、喜ばしいニュースです。
そして西武百貨店の中で、西武池袋店は黒字であったこと、
数年前から経営(セブン&アイ)側の不透明な対応、
従業員側の不安は報道されていました。
一方、売主(セブン&アイ)、買主(ヨドバシ)の目的は
売主「デパートに値段が付くうちに売りたい」
買主「目立つ場所をヨドバシカメラにして、池袋電気店戦争を仕掛けたい」
デパート業界の斜陽は世界共通。
インバウンドの爆買いは一時的、決定的な解決策にはなりません。
売れるうちに売って、現金化したいのは当然。
従業員によるヨドバシ反対運動の表面化は1、2年くらい前から。
角が立つので、
・従業員側:「ヨドバシは嫌」から「雇用を守れ」と表現変更
・経営者側:米国投資ファンドで間接的に売却
セブン&アイ⇒投資ファンド:2000億円
投資ファンド⇒ヨドバシ :3000億円
ヨドバシ(新オーナー)からすれば1000億円の損。
その分、より厳しい再建をせざるを得ない。
古参従業員のカット、ヨドバシカメラ売場拡大でしょーね。
実際にこの方法で、
・新宿西口の小田急ハルク:ビックカメラ
・西武池袋の隣、東武池袋:ユニクロ、ダイソー
が売場の多くに変更、他の売場も顧客が増えた。
西武池袋は未だ、世界中で倒産が相次ぐ従来型百貨店。
「自分たちの雇用を守って欲しいなら、売上UPに協力して」
と言うのが経営者の本音でしょう。
聞いたことありますよね?
日本では、労働者が待っていれば、
会社が適材適所に配置、雇用は守られる。
諸外国では、自分の労働を自分で守る。
マーケットに合わせ、絶えず自己研鑽する。
今回の労働者側、気持ちはわかるが、
世界の常識・ビジネスの潮流とは乖離と、言わざるを得ない。
待っていれば会社が何とかしてくれる時代は終わった。
「日本の雇用・日本人のビジネスマインドが問われるニュース」
とも言えます。
マスコミ、いつも通りですね。
マジョリティを喜ばせるだけ、真実を語らない報道。
と性的マイノリティの私は思ってます。