ゲイの金融コンサルタントのぶっちゃけ日記

LGBTの社会保障。あまり語られてこなかった分野を、日本TOPレベルの金融コンサルタント&カウンセラーとして紹介します。 と言っても、好き勝手な人生を歩む中年オヤジなので、ゆる~く・のんびり・正直に書きます。

医療ミスを受けたLGBT・オマケ:保険金を貰えるのは嬉しいこと?

医療ミス、診断ミスと2重被害のSさん、
私が一番印象に残ったこと。


「病院のがん診断」が正しければ、
今回、Sさんは、
・保険金300~500万円受取
・今後の保険料(約500万円)が¥0

私が診療明細の異常に気付いたせいで、
・保険金50万円受取
・今後も保険料を毎月支払

まぁ、私が気付かなくても、保険会社・審査部が気付きます。
普通、診療明細見て気付ける営業マンなんて、
1000人に1人もいないので(自慢)。

 

実は、似たこと、よくある。
「100万円以上、減ったじゃない。
保険会社が、支払いたくないから言ってるんでしょ」
と強い口調で叱られた。私が
「病院側のがん診断が誤診」
「私、病院同行するので、診断名をもう一度、確認しましょう」

「がんではないので、良かったじゃないですか」
など、伝えても激怒、激怒。

 

がん保険は複雑化、こんな単純ではない。保険営業マンの99%は理解していない。

 

そのトラウマがあり、Sさんに私は謝った。
私「私のせいで、受取額が少なくなって」
S 「何言ってるの?
 私、がんじゃないんでしょ?生きていられるんでしょ?
 来年も保険料、払えるんでしょ?」
Sさんは目を潤ませ、感謝してくれた。

私が誤診に気づく前(がん診断を信じていた時)、
私「がんだから今月からお支払いは不要です。
  診断給付金が100万円、入院が、、、」

予定の保険金額を、私から案内した時を振り返り、
Sさんは言った。
 「しゅうさんの言ってくれる金額が死刑の代償に思えた。
死ぬから貰えるんでしょ?
その後の保険料免除って、
もう私の人生が無くなって
支払えないからでしょ?
でも私は来年も10年後も払える。生きていいんでしょ!」

 

SさんTさん、本件を経験し、
自治体の同性カップル・パートナー制度に登録、
現在、養子縁組も検討を始めたそうだ。
「やっぱりこの国、家族じゃなきゃダメなんですね。
もう逃げないです」

生きるってルーティンを過ごすこと。
嫌なことも、仕事も、支払も、幸せも、全部含めて。
Sさんは、そんなルーティンを「嬉しい」と言った。
私、泣きました。

 

こんな発想、私にはなかった。
保険と言う金融商品で、いくら貰えるかしか
考えていなかったと思う。
日本トップの営業マンとか言いながら、恥ずかしいです。