北京五輪、羽生結弦の報道が続く。
「挑戦した、頑張った、感動した」と称える。
が、それは
どの選手も同じでは?
今回のフィギュアスケート、
主役は王者:ネイサン・チェンであり、
日本では鍵山優真、または宇野昌磨。
点数で見ても、
ショート、フリー共に、この3人が首位。
チェンは言わずと知れた、完璧さと貫禄の演技。
彼だって人知れず辛苦を味わい、努力を重ねた。
鍵山君の実力、間違いなく次世代のヒーロー。
あどけない笑顔は、人気者になるだろう。
「僕はいつも2~4位」と語った宇野君にも次はある。
1位を取ってほしい。
それと比べ、
今回の羽生君は、どれ1つ残せなかった。
身体的に、進退は問われるのかもしれない。
賞賛すべきは勝者。
勝者がメディアを飾るヒーロー。
負けた者は去る。
それが戦いの掟、礼儀。
なのに日本のマスメディアは、羽生君ばかり。
これでは勝った3人もかわいそうだし、
負けた羽生君にも残酷。
私、イケメン好きなので羽生君、めっちゃ好きです。
ジャニーズや韓流と比べてもずっとカワイイ、きれい。
でも羽生君には2つの違和感を感じていた。
1つは典型的な優等生回答。
「日本のため」
「被災者のため」
私、これ、嫌いです。
たとえばあなたは、家族や恋人から
「あなたのために頑張った」
って言って欲しい?
もう1つ違和感。
羽生君に限らず多くのフィギュア選手の
勝つための演技に違和感。
『優雅なダンス』VS『技術力を見せつけ』の矛盾。
ジャンプの点数ばかり注目するなら、
音楽もダンスも要らず、ただジャンプだけで競えばいい。
例えば荒川静香・高橋大輔は、この違和感がなく
ジャンプ技術がダンスに溶け込み、
純粋にダンスを楽しめた。
今回の羽生君、
ダンスに溶け込んだ自然なジャンプ技。
「今できる自分のすべてを見せたい、
自分の意地のため、自分を納得させるため」
に見えた。
「一皮むけ、今までで一番美しいダンス。
今回は敗者でも、彼の人生の大きな一歩になったろう」
とTV越しに思いました。
時代は変わる。
どんなヒーローも、いつか王座を去る。
努力が報われず、時代に恵まれないこともある。
偶然が辛辣なシナリオに変えることもある。
実社会なら、それが作為や理不尽も珍しくない。
それでも『次の羽生君』を温かく見守りたい。