2015~2019年頃、全国の自治体で
LGBTパートナーシップ条例制定がすすんだ。
私の住む自治体も同様で、
友人に誘っていただき、陳情に立ち会わせてもらった。
陳述書を渡し、訴える側LGBT5~6人、
1人1人が語った。
・データを読み上げ、既存制度を熱く語り
・制服への違和感を訴え
訴えを聞いてくださるのは課長さん+α=約20名。
お役所のえらいさんだから? 表情が硬い。
仲間が熱く語っているのに恐縮だが、
役所のお偉いさんからすれば
・データ、既存制度は陳述書に記載済
・「LGBTは大変」エピソードは何となく既知
「もう知ってます」の話ばかり。
私、急遽、
こんなカウンセリング実例を話した。
あるゲイの小学生が、修学旅行を欠席した。
理由は「お風呂で勃起したら困るから」。
大人なら知ってます。
「入浴時間をズラす、タオルで隠す、そんなの普通、
ソンナコトより修学旅行は貴重な。。。」
小学生は、そうは思いません。
ランドセル背負う小さな体で、人知れず悩む。
「楽しみだね」友達にまでウソをつき、
さらに自分を嫌いになる。
出発の朝、体温計をコタツで温めたそうです。
ここにいるLGBT全員、そんな経験の10や20持ってます。
市役所のお偉いさん、LGBT当事者たちの
すすり泣く声が聞こえた。
例話の前半、
陳述書に書かれ、LGBT当事者が熱く語った内容。
前回書いた、LGBTが受ける差別の代表、
・社会的な侮蔑
・配偶者制度、税制優遇など社会保障の不利
改善はまだでも、問題点はだいぶ世に知れてきた。
例話の後半、
ゲイ小学生の実例。
LGBTからすれば、普段語ることもない些細な傷。
でも抜けない棘のように、いつまでも続く嫌な痛み。
こっちの方が深刻に思うのは、私だけ?
LGBTをカウンセリングすると、特徴がある。
「自分なんか」を連発する。
LGBTの自己肯定感、異常に低い。
子供の頃から本音を隠し、自分が犠牲の結論を選ぶので
とても臆病で、自分に自信がない。
LGBTの『見えない差別』を語れる日は、まだ遠いでしょう。
もっと手前の壁がたくさんあるから。
でも私は言いたい。
あなたの棘、そろそろ抜いてもいいんです。