ゲイの金融コンサルタントのぶっちゃけ日記

LGBTの社会保障。あまり語られてこなかった分野を、日本TOPレベルの金融コンサルタント&カウンセラーとして紹介します。 と言っても、好き勝手な人生を歩む中年オヤジなので、ゆる~く・のんびり・正直に書きます。

ゲイのがん治療③ ~お金~

がん患者/Nさんの話『ゲイのがん治療』、
3部作最後は『お金』の問題。

 

ちなみに1話目はゲイ/ストレート関係なく『がんの実情』
https://lgbts-lifeplan.hatenablog.com/entry/2020/04/21/103119
2話目は『病院での実例』
https://lgbts-lifeplan.hatenablog.com/entry/2020/04/22/132723

 Nさん:38歳ゲイ、S県在住、末期がん(原発巣:大腸)。
   35歳で会社の健康診断で発見、再検査でがんと告知。
   同性パートナーはTさん(27歳)。

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~生活費~

『生活費&住宅ローン(Nさん名義)』
生活費や住宅ローンの支払いは
大半をNさん、Tさんが何割か。
しかし住宅もTVも自動車も、所有者=Nさん。
今は、ほぼ全額をTさんが負担している。

LGBTパートナーには証拠がない。
Nさんが死んでしまえば、全ての所有権は絶縁の親
絶縁の親はLGBT理解がなく、そんな話ができない。
Tさんに残るものはない。
『Nさんにとって、Tさんは何者なのか?』

 

 

~保険~
住宅ローン・生活費に加え、医療費の一部も
Tさんが負担するようになっていた。
20代のTさんには、かなりの負担だろう。

Nさんはがん保険医療保険も、未加入だった。

自分はゲイだから、保険なんて要らない。
 ゲイ向けの保険なんてわからないし」

日本の保険のほとんど『子供がいる家庭の大黒柱』を前提。
ストレートでも、
 ・主婦
 ・シングルマザー
 ・独身
 ・DINKS
該当する方は、90%以上の確率で
『あなたを守る保険』ではなく、
『営業マンの収入を守る保険』に毎月支払っています(断言)。

 

そしてLGBT
「残す人がいない」「一人で生きてゆく」、、、
前述よりもっともっと高い確率で、
保険会社や営業マンに貢献してます(笑
と言うか、
日本のほとんどが、そういう保険。
保険業界の人もわからないのです。

Nさんはがんになり、保険会社から300万円出ました。
でもがん治療に300万円、全く足りません
Nさんは1年半で使い切ってしまった。

 

 

~Nさんの気持ち~
「まさか俺ががん? なんで俺が?」
この言葉は、がんになったほぼ全員が言う言葉。
Nさんも何度も言っていた。

Tを守るって約束したのに、俺が面倒見てもらってる。。。
Tの人生を台無しにして。申し訳なくて。俺なんかの為に」

Nさんのやりきれない気持ち、痛いほどわかります。
「その内、将来のこと、保険のこと、考えよう」って
問題を先延ばしするのは、あなたも同じでは?
 

 

  ~秘策~
Nさんは私と2人の時、涙を流しながら言ったことがある。
「1つだけ方法がありますよね?
余命半年って言われれば、あのマンション、
住宅ローンが免除になるんだって。

そしたら売って、現金にして、Tに返せる。
・・・あるいは自殺
それしかないでしょ。ねぇ? ねぇ?」

私はなんて返答すればよかったんでしょうか?
公正証書? 自殺の愚かさ?
私はただ黙って、一緒に泣いていた。

 

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今の時代、誰でも生きるのは大変
その中でも確実に数割の人が、がん(大病)になり、
さらに生きるのが大変になる。
わかりきったこと。

ましてやLGBT
独身、シングルマザー、DINKSも同じ。
ちゃんと準備しておかないと、辛い結論しかない。

 でも言い換えれば、
準備次第でLGBTはストレートよりも、楽に生きられます。
このブログで、徐々に書いていきますね。